.....お問い合わせ.....

メール cha-two@mail2.kagacable.ne.jp
<< January 2016 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
この船の行き先は・・



昨年の暮れ、わたしの繋がりのあるギャラリーが『廃業』した。

選りすぐった器を全国から集め、地元でも評判であったという。

それが、だめになった。

時代のトレンドが変った、と思う。


たとえば、わたしのところでは日本人のお客様と外国人のお客様の比率は半々だ。

わたしの机の上には、fedex. という運送会社の送り状があり、インボイスが用意されている。

思えば江戸時代初期、オランダの商船によって伊万里の焼き物がヨーロッパに輸出されたように、

日本でつくれれたやきものが今、諸外国に紹介されているのだ。


『sushi』がそうであるようにその器もまた、日本の文化の担い手として活躍できるかもしれない。

淡い期待だけれど、わたしの焼き物もそんなトレンドに乗ったちいさな船なのである。
色絵茶碗



滋賀県に昔『黄ノ瀬』という粘土が採れた。

地元の製土やさんに訊いたところ、その粘土が採れたところは今では高速道路の下になっているとか。

一時あのバブルのころ、この粘土が水簸されて桐箱に入れられ売られたって話がある。(今では笑い話として伝わっているが、、)


この原土には硅石(シリカ)と長石が適度に混ざっていて、雨が降ると、きめの細かなカオリン分が流されその状態があたかも蛙の目のように見えたことから、『蛙目粘土』と言った。

その粘土と同じものを原土の状態で手に入れ、九谷の陶石に混ぜて作ったのが写真の茶碗。


石が混じっているので、轆轤が意図しないカタチをつくりだすことから好んでつくったが、その原土が手に入らなくなっていつの間にか忘れてしまった。

先ほど、長年お付き合いのあった道具やがこの茶碗を持ってきたので手元に置いておくことになった。

道具やのAさんによると、かれはそれを『数茶碗』として売るつもりであったそうだが、ぼくはそれを食器として自分のギャラリーに加えることにした。(Aさんは既に道具やを廃業している)



いい仕事してるなぁ、、、昔は。

段々と、腕が下手になってくる、ふぅ〜〜〜〜


寸法:口径11,5cm 高さ6cm

 
ハードとソフト



ぼくは今、どうしても、つくりたい名刺がある。

近在の印刷やさんによると、それは、大阪か東京の都会にあるだけで、

さしずめ、100部印刷するとしておおよそ数万はするだろう、とのことだった。


ところで、このような話を何度となく耳にすることがある。

『美術館は美術品を展示、紹介、収納、研究、修理することはもちろんのこと、

美術館そのものが美術品でなくてはいけない』


あるいは、このようにも言われたことがある。

『作品が収められた箱は、その箱をみるだけで中身の品格までもが表れているものだ』と。


ぼくたちモノ作りは、ある意味でその両面が、つまり”ハード”と”ソフト”が問われている。    


先日、そのためにぼくは大阪にある特殊な印刷会社に電話を掛けた。

陰刻されたその名刺が『白九谷』を同呈しているように、

ちょうど、雪の上に残された足跡が物語る命の証のようなもの、そんなものができたらいいなと思いながら製作を依頼するつもりだ。


さて、この家だ。

もう朽ち果てて壊れそうな古民家だけど、、、、なかに住むぼくたちの『サマ』が問われているかもしれない。


写真: 白九谷陽刻市松文菊花皿 

 
雪がやってきた。


細君もオイラも、

雪国育ちじゃないけれど、、、

雪かきだけは上手くなった。



どうやら、全国的に雪日和だとか。。。
 
足し算・引き算


日本陶料という会社に電話したことがある。

『一号石灰釉』って、、、

『あれは基礎釉という状態ですね、ですから、お使いになる人がそれを自分の好みに加工できるようになっているわけです』

つまり、ニュートラルだという。


ぼくは長年”白磁”にトライしてきたけれど、"白磁”として”カタチ”になるのに40年ほど掛かった。

ま、それは『才能がなかった』といえばそれは正しい。


で、白磁って、ただ白いだけか・・・

碍子や便器も白いけれど、それを『白磁』って言わないのはなぜか。


答えは出せないけれど、、、、

敢えて言えば、それは『色気』なのかな、とおもうことがある。
 
創作には『足し算と引き算』があり、どんな見せ方をするかはつくり手の『感性』ということになる。


まぁ、この歳になると『色気』もなくなるけれど。。。ふぅ〜〜〜


そんな訳で、今日の写真もモノクローム
名刺の効果


ブログを付けるようになり10年経った。

このブログにも訪問者をある程度特定できる機能がついていて、

そんなわけで、見えない相手にブログを書いているって気もしない。


ところが最近、そんな訪問者の傾向が変ってきた。

アメリカやカナダ、ヨーロッパ、アラブといった、諸外国の方々のサイトが珍しくなくなった。

そんなサイトを覗いてみると、音楽家や性的マイノリティの人たちの極めて美しいサイトに出会える。


では、なぜ、そんなことになったのか。。。

その殆どは、ぼくが手渡した”名刺”による、と考えられる。

その名刺に載っているぼくのアドレスにコンタクトしているわけで、

名刺にはかなりの”威力”というか、”効果”があることが分かる。


その名刺が愈々なくなりかかっている。

Nさん♪ よかったら100枚 お願いね(^^*


写真:我が家入り口に至るスロープと積み上げたストーブ用薪の原木


今年はじめての雪

まぁね、ゴミも埃も隠してくれる・・・

でも、さすがに寒かった。

玄関の仕事場でガンバッテマス♪


ところで、ぼくの仕事場って、玄関の片隅を利用していて、

いわゆる、コックピットのようなTVでやってるような仕事場はない。


ぼくのところに来たお客さんは驚くようだけれど、

何故、そうなっているか、


生来ぼくはナマケモノで、お茶をできるような気分で轆轤ができるようになっている。↓





  


そろそろ、ブログ更新をかんがえてます。

起承転結、


ま、このあたりから。

書 長谷川章氏 板書というらしいです。頂いたものです。

 
Mask of お多福


あけましておめでとうございます。

今年は、お正月から加賀・大阪を往復しただけで、

どこにも行かず、お多福面を作っておりました。



嘗て、坂本繁二郎は青木繁の能面の素描集を秘匿していたとか、

ストリーは『青木繁と坂本繁二郎』松本清張に記されていますが、

その彼の気持ちも分からなくはありません、
(その素描集を探したのですが、ちっと分からなかったです)

わたしのこのマスクはある画家による絵巻からインスパイアされたものです。



これが焼きあがりましたらどのようになりますやら、

年始の楽しみなのであります。


さて、皆様方には多くの福がありますように願っております。

本年もよろしくお願いいたします。