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ジャパニーズ・ポットン



『ナイス・ツゥ・ミーチュ・ユー』

外国のお客様が来るようになった。

お客様がみえると、覚えたての言葉を躓きながら言う。

『かの国』のひとは、ひとにもよるが『ツウ』と付けて返事をするひとも、ないひとも様々で、会話の『あんちょこ』
もあてにならない。

それから、いきなり我が家に靴のまま上がろうとする。どうやら靴を脱ぐのは日本だけの習慣のようで・・・

そのうえスリッパを用意しても、まず履かない、これが国際的常識。


『あのう、、、フジサワサン、この椅子は大丈夫でしょうか』と通訳の方が心配そうに訊ねる。

どうやら、嘗てそんな椅子に座った『かの国』の女性が、椅子もろとも崩れ落ち訴訟沙汰になったとか。。。

よって、椅子には座らせない。



『あら、おいしいお茶ですね♪』、もちろん立ったままだ。

それまではこの山の湧き水を使ってお茶を淹れていたが、最近は加賀でも有名なメーカーもの、つまり既製品を使うことになった。


おなかが痛い、いや下痢をした、0-157などと言われても、、
とかくこの世は住みにくいのである。安全も金で買う時代となった。

『あのぅ・・トイレを。。』その大きな女性が騒ぎ出す。


うちはジャパニーズ・ポットンしかないのだけど、、、

通訳の女の子がその使い方を説明する。
いや、ほんとうにできたのかどうか、、、ひと騒動の後、件のトイレは水浸しに。。。

TVによると、日本の銭湯が外国で『話題』になっているとか。
口コミでたくさんの外国人がやってくる。
いやぁ、その楽しそうな入浴風景。
そんなニュースをみながら、我が家の『トイレ』の有り様を考えてみた。

写真:染付菊文飯碗 口径11.2cm

 

何を売るのか、何を買うのか。

『あんたなぁ、、少ないけど作ってくれへんかぁ。。』

京都の『めなみ』というギャラリーさんから注文があった。

『めなみ』さんとはもう40年ほどのお付き合いで、

『今度来たときにご馳走するから、、』
こういうフレーズに弱いんです、、、ぼくは。


むかし、そのお料理や『めなみ』の主人だった山本さんのところでたいそうご馳走になった。

今思うと、『酒を飲むため』ではなく、その山本さんを頂くためにお伺いしたように思う。

その彼も40代で亡くなり、、、以来呑みに行くこともなくなった。


作品とは何か。

それはその器や料理をいただくためではなく、その作り手を頂くための”モノ”のようにおもう。


今、モノを売って終わり!そんな商売がまかり通っている。

チョイト違うんちゃうか、俺だけかいな、そんな思いを思うのは。


近日、その見本とやらが送られてくる。

それがぼくの仕事。


 

追記します。
 

神奈川のFさんへ写真添付します。(文は昨夜書いたものです。)


 

秋風


9月に入ると、この田舎暮らしも朝夕の寒気が身にしみるようになってきた。
昨年暮れ、ただ同然で頂いたヨツールの薪ストーブが存在感を増してくれる。


『あら、いいわねぇ・・これ!!』
うちに来るお客様が褒めてくれるのは、十数年使った穴の開いた『かの国』の薪ストーブ。


『いいですねぇ、、』
などと、個展や展示会で器を褒めてくれる人は、まず買わない。

買っていく人は、ほとんどが予告なしで、『ハイ』って按配なのだ。


『いいブログですねぇ、、』 『いい器ですねぇ、、』
などと言われたら、それは相当覚悟しなければいけないことで、、

ブログも褒められても、信じてはいけない。

『いい仕事ですねぇ、、』
陶芸の仕事も、いよいよ危なくなってきた。
芙蓉手の皿



『あのお庭に咲いている花はわたしの国の花です』と、その女性は言う。

私はすぐさま机上のパソコンのキーを打つ。

『むくげ』というのがその国花とわかる。

私は永い間、それが『芙蓉』だと信じていて、虚をつかれた格好になった。

その花が下、写真。






私の工房では予約があれば、見学や作品の販売もしている。

はじめから見学だけの方もあり、そんな方々には焼き物の技法や体験教室、九谷焼の特徴をお話しすることもしている。

このときは、この女性だけが日本語で会話できた。

で、私は芙蓉手の皿を持ち出し、解説することになった。
(恥ずかしながら、芙蓉とむくげの違いをこのとき認識していなかった^^;)

一通り説明すると、彼女はたいそう気に入った様子で、この日本の土産に頂いていこうかしら、、といった気分を私は感じることが出来た。

そして、最後に、その皿の値段を訊ねた。





作品というのは、まず第一にエピソードがなければならない。

それから懐との相談だ。


北陸新幹線金沢開業は 2015年3月14日(土曜日)だと聞く、さてどんな方々がおいでになるか。


 
カエルの如く


庭にある睡蓮の鉢にカエルが棲むようになった。

睡蓮や蓮は水揚げがはやく毎日その水やりは、僕がやることになっている。

それで、水を注ぐたびにその鉢からカエルが飛び出すので、さいきんはそのカエルに声を掛けることにした。

もちろん、『人語』を解するわけじゃないので、適当に、『おい、元気か?』とか、『独りでさびしくないか』とか、

まぁ、何だっていいのだ。

そうこうするうちにカエルも慣れて、、、以前より驚かないようになった。(ように思う)


今日は、広島のギャラリーさんから電話があり、ご注文が入った(久しぶり。。)

ご時勢でこの仕事も厳しくなった。


そろそろ、カエルのような生き方をやめて、大海に刺激を求めてみるのもね。

ブログ、再開します。