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時をこえて、


染付芙蓉手鳥文鉢

ここで言う 『手』 とは 『手法』 というような意味です。

芙蓉の花に似ているところから 『芙蓉手』 と名づけられたようです。


その芙蓉手は中国明代のころ、『打ち込み』という技法でつくられていて、

明が清に代わろうとする頃、おそらく職をもとめてこの日本に渡ってきた中国人が1640年頃様々な打ち込みの技法で作られた焼き物のなかに『藍古九谷』という焼き物を作り上げます。

有田は李参平が開祖といわれますが、有田の焼き物は色絵を代表とする中国の焼き物を模したものです。

わたしが蒐集した明代といわれる芙蓉手の器のなかには明らかに古伊万里と思われるものがたくさんあります。

それらの器をみていますと、今のこの時代にまったく違和感のない器がたくさん見られるのです。だれがどのように、誰のために作ったのか分かりませんが、やきものの魅力は時を超えていつまでも尽きないものなのです。
猿の芋洗い


宮崎県串間市の幸島に棲息する猿が海で芋を洗う行動が話題になったことがあった。

ところがしばらくして、その幸島から200キロ離れた大分県の高崎山の猿にも同じような行動がみられるようになったと聞く。

社会学的にはこれを『共時性(シンクロにシィティ)』という。



さて左の写真にはこのような説明が記されている。

『染付青磁桃文皿 1690〜1730年 鍋島』 

(同様のものが、柴田夫妻コレクションの中にも散見される)


右の陽刻青磁輪花皿はおいらが作ったもの。

原材料はこの村を流れる川床から採取した岩を粉砕して簡単な調合のうえ焼成したもの。

古九谷は伊万里で焼かれたという説、いや九谷(加賀市)だ、という説。


猿の芋洗いのことをふと思い出した。
世界遺産
 

『こんどなぁ、これでどうや、、、』

ということでつくった見本が、これ。

写真: 三保の松原と富士 向付
突然変異


土曜の朝は、阿川佐和子の 『サワコの朝』 を見ながらいっときを過ごす。
 
6月29日のその番組は生物学者:長沼毅(ながぬまたけし)氏がご登場なさった。

氏の専門は、生物海洋学、微生物生態学、極地・辺境等の苛酷環境に生存する生物の探索調査らしく、マニアックな学者である。(氏のサイトはこちら )

その対談の一節。

『生物は環境が変わると進化する、というのは誤りで、”変異”する』 が正しいそうだ。

生物が生き残るための一つの方法論なのだが、とくにそれを『突然変異』と呼ぶ。


もう数十年まえからみると陶芸の世界の環境もかわってきた。

器は『売れぬ』というのが世相なのだが、それでもどんな時代にも焼き物が途絶えた時代は無かった。途絶えたのは形状や文様、用途に過ぎない。


そういえば、蝉は7年土の中で育って数日で終わるそうで、、、

う〜ん、生物学的な生き方はしたくないなぁ〜〜

おいらも時どき『変異』しているのだが、分かるかな(^^)

写真: 蝉の抜け殻

変異すると蝉は抜け殻を残すが、おいらの場合は、駄作が溜まる。
売れないものを作る
 

ずいぶん前だけど、『ヨーガ』の教室に通った。

その教室のインストラクターが美人だったこともあり、その動機はあやふやなもので・・

一年ほど続いたかなぁ〜〜

で、その教室で『これから顔の緊張を緩めていただきます』といわれ、、、

う〜ん、おいらはいつだって緩んでるんでるんだけど(^^;

彼女によると 『その反対のことを』すればいい、らしく、、、

つまり、意識して緊張すればよろしく、『はい!緩めて、、、』、

まぁ、まだ人生に可能性があった頃の話で、、、、


この道三十数年、そろそろ40年になろうとしている、はぁ〜〜〜

その間、『好いものをつくるためにはどうすればいいか』

『どうすればうれるか、、、』

いや、一生懸命考えに考えてきてけれど、

どうやら、それば間違いだった。


『売れないものを作るにはどうしたらいいか』

これが正しそうだ。

売れそうになったら、、、

『あ、それ使いにくいですよ』

『やめといた方が宜しいですよ』


そんなことを言ってみたい(^^)

どんなもんでっしゃろか(大阪弁で)

写真: 呉須の調子をみるための試し書き
薪あつめ
 

このところ冬の薪集めに奔走する日々で、、、

トラックをリースし、近在の木を集めに集めた。

薪は一説によると『一年半から二年もの』が良いらしく、もちろん強制乾燥したものよりも自然乾燥のものがいいなどと聞く。(真偽はさだかではないが、、)
(最近は森林組合が薪ストーブの流行にあわせて楢などの堅木を販売するようになった)

つまり昨年の秋に伐ったものがちょうど今年の冬に最適だということらしく、、

おいらのところは山の中だから、村のあちこちから声がかかる。

ケヤキや楢などの堅木から杉やヒノキなどの柔らかい木まで、声がかかるとえり好みは禁物で、いいとか悪いとかなんて決して顔に出してはいけない。なんだって貰っちゃうのがいいのだ。
(でないと、次の声がかからない)

この村のキコリをしているAさんによると、『昔は金がないと木の本体ではなく枝を集めてカマドでもやした』そうだ。その枝も手に入らないものが居て、その場合は杉の葉をもやしたそうな、だから、山にはりると、いまのように足の踏み場も無いような荒れた山なんぞなかったそうで、その杉の葉も手にはいらないときは籾殻をもやして米をたいたという。

さてそんな薪集めも、銀杏と漆はやめた方がいいらしく、、、
うちに来た配達のおばさんによると、『あれを燃やすと、家中がギンナンの臭いに包まれる』らしく、『よほど乾かさないと』ね、なんてウフッ。

あと3ヶ月もするとおいらのところでもストーブに火が入るわけだが、漆を燃やしたら、さて、どうなるやら、実験するのもコワイ(^^);

写真:昨年伐った銀杏の木
暑中お見舞い申し上げます。


最近の天気予報によると『戻り梅雨』という気候だそうだ。

この調子だと、今年の冬は極寒だったりして、、、

そんなことで、この冬の薪集めのためにブログもご無沙汰だけれど、、、

あと一ヶ月もすればもう秋の訪れ



写真:オダマキの種子が入っていた袋