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福男
今年ももう僅かとなった。

今年の収穫はあの『鯰(ナマズ)』をつくること、だったのかな。
来年に繋がりそうだし・・

『う〜ん、ええなぁ♪』
大阪の佐藤さんの満足気な声が電話の向こうから聞こえる。

『あんた、アレ、幾らや』
もう売り先を考えてはる。

焼き上がりが多少小さいかも、と、、、
まず、聞いてみた。

『懐石にちょうどいいで』

『ところで、あれ、なにを盛るんですかね』
『そりゃ、お造りやんか、お茶やと、、、あれや、昆布締めかなぁ〜』

いよいよ、頭の中で、この『ナマズ』の売り先を考えておいでなのが分かる。
『あれなぁ〜ナマズのほかに、牛や鶏があったやろ』
『はい、ウサギや豚もありますが・・』
『豚はあかんで、あれは日本では猪や』
『はい、牙が付いてます』
『うん、それや』
構想はドンドン膨らむのであります。

『アレを組み合わせて、組向こうというのはどないや』
『5客組で、、〇〇というのは・・』
もう値段も決まっている(^^;

ことしはずいぶんと佐藤さんにお世話になった。
西宮恵比寿神社の福おとこの『魯山人』写し向付け

『あのなぁ〜(瓢箪鯰)ちゅう絵があるんや、知っとるか・・』
『あ、じゃ、サーチしておきます』

さて、来年はどないなることやら。。。
このナマズの向付、これで本来のご依頼先に届けられます。
見本をつくる、これも楽しくなくっちゃ。
牛や鶏、はは、たいへんやぁ〜

福男から、瓢箪鯰

ところで、、、わたくし、佐藤さんにお礼なんぞ一度もさせていただいたことはありません。いただいているばっかりで、、はい、食えない陶芸家でヤンス。

来春、三月は『うつわ屋めなみ』二人展が・・

『京都のどこや』
佐藤さんも楽しみにしておいでのようです。
さて、どんな二人展になるやら。。

詳細はまた。
Catfish(鯰)


ここ加賀市もクリスマスから大雪です。

部屋では薪ストーブが・・

さて鯰(ナマズ)は英語でCatfish、、、

つまり、『猫うお』とでもいうのでしょうか。。

焼きあがった染付鯰型向付です。

ひっくり返してみると、

たしかに・・・だれが見ても・・・ですね(^^)
 
大人の味


今日は窯だしでした。

もちろん、我が家の 『ナマズ』君 も・・・

さて、その鯰(ナマズ) のお造り。

佐藤さんによると、その『食感』が堪らんものらし〜

そういえば、二日前の写真で分かるように、フグのように薄造りです。

食感を楽しむものとして、『山フグ』つまりコンニャクなども同じです。

ところで、刺身の厚みはどこで決まるのか。

以前、この山代温泉にあった『〇銀屋』の板長Yさんに聴きました。

『はは、あれはね、KIssの味』






『アダルトの味』 ですね・・では器の寸法

最長18cm 幅 11cm 高さ 3,5cm

古染風に具合の良い還元が掛かりました♪
線も切れなかった、金津で焼き物をやってるのMさんご指導ありがとうございます(^^)
日本料理
30数年まえ、焼き物の学校で『ロサンジン』なるものを聞く。
まぁ、その程度の認識や知識しかなかった。

その後、『ロサンジン』は白崎秀雄著『魯山人』で識ることになる。
そして、、、
その辺りから『魯山人』は美食の神様、申し子のごとく現る。

白崎によって、『魯山人』はおおよそ犯罪者のごとくそのパーソナルヒストリーを暴かれ、、、
一躍、鬼畜のような按配だったように思う。

それほど、彼の思想、言動は世間並みでなかった、ということか。

後にその『魯山人』ブームの影の仕掛け人といわれている、『可必館代表・梶川芳友氏』によって、ちがった角度からの彼の姿が検証される。

ところで、ぼくのお世話になっている大阪の佐藤禎三さん著『雪花風月』を読み進むうち、あるお料理やにたどり着いた。その一節を載せる。

『御堂筋そばの瓦町に『若松』という割烹がある。地下鉄の本町より徒歩5分もない。今の主人の祖母がこの店をはじめ、のちに叔母が受け継ぎ、この主人で三代目となる。
ここは、魚料理を中心に浪速の味を伝えるみせである。とくに煮つけの類が旨い。具合のよい煮汁でさっと煮立ててそれでいながら臭みはなく、潮の香りを馥郁とさせた魚や、・・・』

あまり書くと、ブログは読んでもらえない(^^)

つまり、、、
魚料理が旨い、ということだ。

ところで、その日本料理、魚が基本にある。
あの天皇の料理番をつとめた秋山篤蔵氏も生まれ育ちは越前である。
(このドラマで秋山周一郎(兄)を演じたのが、近藤正臣であった。)

いまや売れっ子の『道場六三郎氏』はこの加賀の山中出身だ。
つまり、魚を見分ける眼力がないと、一流にはなれない、ということだ。

さて、話は長くなったがこの『若松』、こちらで若い頃修行した男がいた。
後に、このわたしを『器』の世界に引き込み、十数年、ともに不思議なお付き合いを経験させていただいた人物である。このブログでも紹介させていただた、『極道と呼ばれた男』の主人公でもある。

その彼が折に触れ、この『若松』に件の『魯山人』が食客としてよく遊びに来ていた、と話していた。そして彼もまた、越前、福井県の宮崎村の生まれであった。

日本料理は魚に始まり、肴に終わる。越前には魚料理に合う銘酒もあるという。また日本の三大珍味のひとつ、『塩ウニ』もこちら、もひとつおまけに、福岡名産『カラスミ』と共に石川県能登産の『クチコ』もまたそのひとつである。(『このわた』と記されている文献があるがそれは間違い』

注(カラスミは長崎名産とされているようです。尚、このブログでは訂正せず、記載します)

明日は鯰向付けの窯だし、、、乞うご期待!!
失敗しても載せますね(^^)
鯰料理


『鯰って、それで・・どんな味ですか』

今朝は藤井寺のSさん、今日は本名でもいいでしょう。
その佐藤禎三さんに電話する。

『いやぁ、それは旨いもんやった』
『あんたにあげた本(佐藤禎三の遊び暦 雪花風月)の中に書いとるやろ』

と言うことで、その一節をば・・

それは祇園祭りから始まる。

『祭りの時に食事をするところは決まっていて、そこは修学院にほど近い鯰料理の(十一屋)という。明治時代に建てられた建物は広々としていて殊に涼しく、吹き出した汗を鎮ませてくれる。ここで食事を取ったあと、浴衣に袖を通し、また着慣れない若者たちには着付けをしてやって、祭りへと繰り出してゆく。』

読みながら、、、優雅やなぁ〜〜と、そしてつづく。

『鯖街道の掛茶屋であった(十一屋)は、創業350年の老舗である。調理場が道を挟んだところにあるため、食事をだすたびにむかいから料理を運ぶ。なぜそんな不便をしているのかを十五代目女将、岡本美佐子さんに尋ねてみたら、生きた鯰には、井戸水が不可欠であるし、』

まぁ、つまり水道水ではいかんらし〜

後は興味があればアマゾンで本を買っていただければいいのだが、鯰のお造りがまたこれが珍味だと・・

『その(十字屋)ももうなくなってなぁ〜』 
佐藤さんの声は、妙に淋しげだ。

埼玉の方に『鯰料理』の専門店があるらしいですよ、と話をむける。と。
ちょっと、元気になったようだ・・

料理というのは、老いも若きも知識も学歴もいらない。
旨いものは、確かに旨いのだ。

たしか、あの 『美食家の釣師』 開高健も自らの著書で書いている。
『食べるということも、認識のひとつ』だと。
もう一人の娘

(改題しました)

今日はクリスマスです。
でも、今日はちょっと哀しい話です。

わたしには妹がいました。
もう6年もまえのことです。
そのたった一人の妹が亡くなりました。
白血病でした。

妹は一人で一年余りを殆ど無菌室で過ごしたのです。
そして、、

幸いなことに、わたしには娘がいます。
わたしにはその娘がたったひとりの肉親です。

きょうはわたしに一枚のクリスマスカードが届きました。
若い娘さんからのお便りです。
そのお便りには、、それは『ナイショ』

ところで、件の娘 『今年は帰れない』 電話です。
クゥ〜この差・・・

なんとかならんかなぁ〜




気分はもう・・
 

まぁ、ナマズばかりやってますが・・

これも今年中に焼き上げてどんな具合か実物を見たいがため・・



染めは細君がやっと・・

まぁ、顔にはしっかりとお鼻もついておりまして・・

可愛いのであります。



今日の一曲

『器』と言えど・・
『意図ないし予想が実現されたものが作品ではない。作品とは製作の過程で突然変異としてうまれるものである。と言うことは自己執着との悪戦苦闘の中でひとつの転機がきたその瞬間にうまれるということである』 (日々の絶筆 井上有一 突然変異より引用)

まぁ、簡単に言えば、、『作った』ものではなく『できた』と言うことを表現している。

さて、ぼくはいま、ナマズの型の仕事をしている。
その型も昔は素焼きや生乾きの粘土というものでつくったようだ。

ただ、『型』で出来上がった『形』がそのまま完成ではない。
やわらかいうちに、口をしぼめ、胴体を広げ、または削り・・・形を作り出す。
それはそれで、様々な形が生まれる。
つまり、二つとして同じものはできない、また『作った』というよりも『できた』ものなのだ。

残念ながら、ぼくのナマズは焼け上がっても喰うことはできない。
器になにを盛り付けるかは、あなたの創意創作(^^)

ぼくの好きな一曲、、というか、ぼくの今の『気分』かな


藻の花に鯰押へし、、、


別に注文があったわけではないけれど・・

恐らく 『型』 の中では一番面白そうな、この『鯰(ナマズ)向付』

どことなく人間くさい。


   藻の花に鯰押へし夜振哉  子規 (明治33年)


ああ、季語も夏、、、

今から作り始めて・・

子規は明治35年(36歳)に没しているから、この頃壮絶な生き方だったらしい。

やっぱり、鯰(ナマズ)は彼自身なんだろうなぁ〜〜


つまり、こちらの『鯰(ナマズ)』はぼく自身ってことになる、、
それとなく『うねってる』のは生きている証し、
水泳してる気分、クロール、背泳ぎ、バタフライ・・
ああ、ナマズは英語で表現すると=Catfish
髭があるからなぁ〜
クゥ〜・・きっとそれじゃ、、泳げない(^^; 潜ったままだ。

まぁ、売れても、売れなくっても100匹、作ってみよう。
型をつくる


『松花堂弁当』 って・・・

それで調べてみると、寸法が決まっている。

で、その型枠に入るように規定の寸法を測り、、、

九谷の磁器は焼き上がるまで約二割ほど縮みます。



で、大雑把に形をつくり、、、

ま、工作です。(^^;



これって、ほら貝だと思います。

あ〜やりなれてないからツカレタ〜〜


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